ジャムとうどんの味がするけど、うどんはやや塩味だからジャムの甘さとあわない。
ついでに言うと、このジャムあんまおいしくなかった。はるばるギリシャから海を越えてやってきたのに。
以下、奇食じゃなくて単語の話。(管理人は語源大好き人間である)
「ジャム」のことを現代ギリシャ語ではμαρμελαδα(marmelada, マルメラーダ)と言うらしい。上の写真では大文字でΜΑΡΜΕΛΑΔΑと書いてある。
英語でmarmalade(マーマレード)と言ったら、普通オレンジのジャムだけを指すのに、ギリシャのmarmeladaはジャム全般を指すようだ。そういえば、ドイツ語でもジャムはMarmelada(マルマラーダ)だったなぁ……。他のヨーロッパ諸語ではどうなんだろう。
気になるので、手持ちの範囲で調べてみると
英語 marmalade(マーマレード) 「マーマレード」 ドイツ語 Marmelade(マルマラーダ) 「ジャム、マーマレード」 フランス語 marmelade(マーマラッド) 「砂糖で煮とかした果物;マーマレード」 スペイン語 mermelada(メルメラーダ) 「ジャム、マーマレード」 現代ギリシャ語 marmelada(μαρμελαδα, マルメラーダ) 「ジャム」
『英語語源辞典』(研究社)によると
英語 marmalade< フランス語 marmelade < ポルトガル語 marmelada < marmelo 「マルメロ」 < ラテン語 melimelum 「蜂蜜リンゴ」 < ギリシャ語 μελιμηλον (melimelon) < μελι (meli) 「蜂蜜」 (< 印欧祖語 *melit- 「蜂蜜」)
ラテン語からロマンス語に発達する際、最初のlがrに変わった。
(ちなみに、『リーダーズ英和辞典』の語源欄ではmarmeloまでしか載っていない)
但し、この語源は不正確らしい。たまたま、この語源に関して資料があったので、転記しておきます。
西山保『オックスフォード英語辞典第3版(2010年発行) その栄光と影』(pp.24-25)によると、フランス語よりも英語で先に使用例があるので、フランス語を通さずポルトガル語から直接入ってきた語とのことだ。
このことはOEDのNewsletterでも話題になったらしく、2001年12月のNewsletterに記述があるそうだ。(第2段落の下の方)
OED Newsletter December 2001 "confections à la mode: revising the OED's etymologies"(※英文)
「うどん×いちごジャム」がまずくて心折れたので、うまそうな組み合わせにしてみる。
……普通においしいです。うどんの塩気とスープの塩気がいい感じです。
ただ、普通の分量で作ると汁としては薄いので、1.5〜2倍の濃さにするとベターじゃないかと。